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別居後、夫から、「勝手に出て行ったのだから、生活費は渡さない。」と言われました。別居中、私と子どもの生活費を夫から払ってもらえるのでしょうか。
夫の言い分は、法律的には通用しません。夫が別居中の妻子の生活費を払わないと宣言しているのであれば、家庭裁判所に婚姻費用分担を求める調停を申し立てるようにした方が良いです。
家庭裁判所で、夫が支払うべき婚姻費用分担の額を取り決め、しっかりと生活費を確保するようになさって下さい。
夫が、「お前が離婚調停を申し立てても、出席しない。」と言い張っています。
離婚のための調停を申し立てることはできますか?
家庭裁判所から、呼出状が届けば、ほとんどの人が出頭します。なぜなら、裁判所から呼出状が届く経験のある人は、ほとんどなく、呼び出しを受けながら、出頭しないと、どのような不利益が及ぶか不安でたまらないからです。
ましてや、モラハラ夫の場合は、自分の方が正当だと思い込んでいますので、家庭裁判所に出向き、持論をぶちまければ、妻はひるむと考えていますので、むしろ積極的に出頭してくる傾向があります。
モラハラ夫が、事前に、どのような宣言をしていても、離婚を望むのであれば、躊躇なく、離婚調停の申立てをしましょう。
別居をしてから離婚調停を申し立てましたが、夫が離婚に応じないため、調停が長引いています。別居状態が長引くと不利益はありますか?
離婚調停と併せて、婚姻費用分担請求も申し立てていると、離婚が成立するまで、別居中、夫から婚姻費用を受け取ることができます。離婚が成立するまでの別居期間中は、経済的には安定した状態ですので、その点では、有利といえそうです。
ただ、精神的には、別居していても、離婚が成立しないと、夫との縁が続いていること自体を重荷に思われるかもしれません。できるだけ早くモラハラ夫との親族関係を断ち切りたいと思われる方は、調停での話し合いが進展しそうにないと思った時点で、調停を不成立とさせ、早急に訴訟を提起した方が、精神衛生上、良いかもしれません。
離婚裁判は、とても大変だと聞きました。妥協しても、調停離婚を成立させた方がいいですか?
離婚裁判は、調停と異なり、話し合いの場ではなく、訴訟という手続ですので、厳格な書面や証拠の提出を求められますので、ご自身での対応は困難です。弁護士の依頼が必要となるのが一般的です。また、訴訟手続では、本人尋問として、法廷での尋問を受けなければならない場合もあります。夫と同じ法廷で尋問を受けることには、相当な精神的負担がかかりそうです。さらに、訴訟手続中に和解が成立しなければ、判決という形で結論が出されますが、判決は、こちらの請求どおりの結論となるとは限りませんので、結果面でのリスクも考えなければなりません。
このような負担を考えると、調停で離婚を成立させておきたいと考えれそうです。
しかし、安易に条件を大幅に妥協し、調停離婚を成立させるこことも、後悔を残すこととなりかねません。なぜなら、いったん、調停が成立すると、財産分与や慰謝料請求等は、後で、覆すことはできないからです。
モラハラ夫と離婚したい一心で、離婚に際して、夫から一銭も受け取らないという内容で調停を成立させてしまうと、離婚後の生活が経済的に困窮し、子どもの生活も圧迫させることになりかねません。そのような場面に直面した段階で、やむなく夫の条件を受け容れる調停を成立させたことを後悔するかもしれません。
また、面会交流についても、毎週、面会交流を実施するなどといった無理な面会交流の内容を調停で成立させてしまうと、モラハラ夫は、それを盾にとり、毎週、面会交流を求めて、離婚後の生活にも干渉を加えてくることが予測されます。新たに、面会交流の取り決めを変更する調停を申し立てることはできますが、変更は容易ではなく、さらに、その調停手続自体が、大変、負荷のかかるものとなるでしょう。
やはり、妥協した内容での離婚調停に応じることは、将来にわたって、後悔を残すことが多いといえそうです。
離婚をしたいと夫に伝えたら、離婚をするなら、残っている自宅の住宅ローンの半額を支払えと言われました。
離婚をするためには、夫の求めに応じて半額分を、私が支払わなければなりませんか。
離婚に伴う財産分与の方法は、個別に別居時の財産を折半するのではなく、夫名義の財産のすべて、妻名義の財産のすべてをそれぞれ合算して、財産分与額を決めていく方法をとります。
このため、夫の言うように、住宅ローンだけを個別にとりあげ、これを折半しなければならないということにはなりません。別居時の夫名義の財産としては、住宅ローンというマイナスの財産もありますが、自宅不動産、預金、貯蓄性の性の高い保険、株式等のプラスの財産もあるのが通常です。これらのプラス財産とマイナス財産を総計すれば、住宅ローン分のマイナスだけになるとは考え難いと思われます。
なお、住宅ローンの残った自宅不動産については、離婚後も、ローンの債務者である夫がローンを払い続け、夫が自宅を保有する方法をとるケースが多いように思われます。
夫から、離婚後の子供の親権者は私にしてもいいが、子供の姓を変えないよう約束することを迫られています。離婚をするには、約束に応じなければならないでしょうか?
どういうわけか、モラハラ夫のひとつの傾向として、子供の姓にこだわる人が多いように思われます。
離婚後の妻の姓については、次のとおりです。
婚姻中は夫の姓になっていた妻が、離婚した場合、旧姓に戻ることができますし、また、婚姻中の夫の姓のままとすることもできます。
これに対して、両親の離婚後の子の姓は次にように、定められています。
離婚後、子の戸籍を父が戸主となっている戸籍から、新しい戸籍に移すためには、家庭裁判所の許可が必要です。この許可の申立てをする際、子が15歳未満の場合は、親権者である親が、15歳以上であれば、子本人が申立てをすることができます。
父と母との約束は、約束をした本人にしか効力が及ばず、子を親の約束で拘束することはできません。
ということは、子が15歳以上であれば、父母が離婚の際にどのような約束をしていても、子自身の判断で、いずれの姓とするかを選んだ上で、家庭裁判所の許可を申し立てることができることとなります。
さらに、両親の離婚を経た子が成人になった際には、再度、1年間は自分の姓を選択できる機会が与えられます。
このように、両親の離婚後、子が15歳以上であれば、子が自分の判断で、自分の姓を選択できる機会が与えられています。
このため、父親である夫が、離婚後の子の姓について、約束を迫り、母親である妻がこれに応じてしまっても、子が15歳以上の場合には、あまり効力のある約束とはならないといえます。
子が幼い場合には、夫の要求は、離婚後の子の福祉には沿わないものとして、頑として、不合理な約束には応じないようにされた方がいいかもしれません。
夫のモラハラに耐えかねて、突発的に、自分の荷物を持ち出さずに、自宅から逃げてしまいました。自宅に置いてきた荷物を取り戻すことはできますか?
身体的な暴力のない場合には、夫に対する保護命令を裁判所に出してもらうことができません。このため、DV被害のケースのように、夫に自宅からの退去命令を出してもらい、その間に、妻が自宅から自分の持ち物を持ち出すようなことはできません。
モラハラ被害の場合に、自宅から出る時は、あらかじめ段取りを組み、最終の自宅退去日までに、荷物の持ち出しまで段取りをしておくことをお勧めします。
この段取りをする前に、自宅から出てしまった場合には、結論としては、夫の了解を得なければ、自宅からの荷物の持ち出しは、事実上、困難です。
離婚に向けた協議や、調停、裁判の手続中で、荷物の持ち出しについても、夫側の合意を得られるよう努力するほかないのが実情です。
勇気を出して夫に離婚したいと切り出したのですが、夫は、「俺は絶対に離婚しない。」と言い張っており、離婚に応じようとしてくれません。
私は、夫と離婚することはできるのでしょうか?
モラハラ夫は、普段、妻に「家から出て行け!」、「もう離婚だ!」と連発することが多いのですが、いざ、妻から反旗を翻され、離婚や別居を切り出されると、確実に拒否をします。なぜなら、モラハラ夫が攻撃できる相手は妻や子どもら家族以外に存在しないことが多く、モラハラ夫は、家族から見放されることに耐えられないからです。
離婚の方法には、夫と妻の合意で離婚届を役所に提出することによって成立する協議離婚があり、多くの場合、この協議離婚によって離婚をされています。
しかし、協議離婚をするためには、夫の合意が不可欠です。
夫の合意がない限り、離婚ができないかといえば、そのようなことはありません。将来、必ず、離婚はできます。
協議離婚ができない場合には、家庭裁判所で離婚を求める手段があります。
家庭裁判所での離婚を求める場合、まずは、離婚の調停を申し立てることとなります。
その準備のためには、やはり、申立てに先行して、モラハラ夫と別居を始めることをお勧めせざるを得ません。離婚調停を申し立てた状態で、モラハラ夫との同居を続けていては、モラハラ夫が激しく妻を責め立てることが容易に予想できるからです。同居を続けた状態での離婚手続を進行させることは、とても大変なことです。そして、何よりも、モラハラ夫との生活を続けること自体が、妻にとって辛くて耐えがたいことですので、離婚を決意できたのであれば、これ以上、我慢をして同居を続ける必要はありません。モラハラ夫と別居し、モラハラ夫からの日常的な攻撃から解放されれば、離婚の目的は半ば達成できたと評価できるのではないでしょうか。
なお、協議離婚以外の離婚の方法には、次のようなものがあります。
私は専業主婦です。金銭の管理はすべて夫がしており、私は、夫にどれぐらいの財産があるのか全くわかりません。
離婚に際して、夫に対して財産分与の請求はできますか?
離婚に際しては、婚姻生活で形成した財産は夫婦が共同して形成した財産として、その名義にかかわらず、妻は、夫に対し、その半分相当を、財産分与として請求することができます。
しかし、分与する対象となる財産がわからなければ、分与の請求ができません。
モラハラ夫は、自分が給料として得た財産は、自分の物だと思い込む傾向が強く、日常生活の金銭の使い方にも、妻を従わせようとします。お金はすべて自分が管理したいモラハラ夫は、妻に給料の額も知らせないことが多く、妻には、夫名義の財産がどうなっているのか、同居していても、わかる手だてがないことも少なくありません。
離婚請求をつきつけられたモラハラ夫が任意に自分名義の財産を開示することは期待できなくとも、財産分与を求める手段がないわけではありません。
少なくとも、夫が使用する銀行名と支店名がわかっている場合には、弁護士会を介し、或いは、裁判所の権限によって、当該支店に夫名義の口座の情報につき、照会することは可能です。支店名等の金融機関の情報もわからない場合でも、夫の給料振込口座や勤務先での預金積立の情報を得るため、勤務先に照会することも考えられます。
夫名義の財産がわからないからといって、財産分与請求を断念しなければいけないというわけではありません。
夫との離婚を決意し、子どもを連れて実家に転居し、夫との別居を果たしました。夫とは、これ以上、接触したくないので、離婚に向けた手続について弁護士に依頼もしました。
ところが、夫は、私と直接、話がしたいと言って、実家に押しかけてきます。実家の両親も、夫の対応に困っているのですが、私が夫の対応をしなければならないでしょうか?
モラハラ夫は、妻は自分の言うことには従うはずだと確信を持っていることが多く、妻が自分に従わないのは、妻の親や、弁護士にそそのかされているに違いないと思い込んでいることが多々あります。
このため、モラハラ夫は、自分が、直接、妻と話せば、すべては元の鞘に収まると考え、周囲の制止に従うことなく、強引に妻との接触をとろうとします。
モラハラ夫は、このような発想しか持っていないので、妻が夫に直接会って話をしても、夫が妻の言うことに耳を傾けることは期待できません。せっかく離婚を決意し、別居を実行したにもかかわらず、モラハラ夫の強引さに抗えず、妻が夫の言うことに従って、元通りの状態に戻ってしまうリスクも多分にあります。
夫との離婚を望まれるのであれば、別居後、夫と直接の接触は受け容れるべきではありません。夫が、直接、実家に押しかけてきても、家族と一致団結して帰ってもらうように拒否するようにして下さい。それでも、夫が帰らない場合は、110番通報をして、警察官の援護を受けられることをお勧めします。
夫が制止を振り切り、屋内に立ち入った場合には、住居侵入罪が成立しますし、屋内に立ち入り後に、3回退去を求めても、夫が退去しない場合には不退去罪が成立します。このように刑事事件となり得るケースですので、110番通報を躊躇する必要はありません。
夫のモラハラが酷く、2人の子どもを連れて夫と別居をしました。なんとか離婚届を役所に提出することもできました。離婚後、私が2人の子どもを育てています。ところが、夫は、私が望んで離婚をしたのだから、養育費は払わないと言って、全く養育費を払ってくれません。
夫に養育費の請求をすることはできませんか?
離婚をどちらが望んだかにかかわらず、離婚後、子どもを監護していない親は、監護をしている親に対し、収入に応じた養育費を支払わなければなりません。
離婚に際して、養育費の取り決めをしていない場合であっても、養育費の支払いを請求することはできます。
夫が、頑として、養育費を支払おうとしない時には、家庭裁判所に養育費の支払を求める調停を申し立てることができます。養育費請求の調停手続でも、夫が養育費の支払を拒み続け、調停が成立しない時には、審判という手続に移行することとなります。審判では、収入に応じた養育費額を決定してもらえ、審判書正本があれば、例えば、夫の給料の差押えも可能となります。
まずは、お電話で法律相談のご予約をお取り下さい。
相談に関するご希望等(相談場所、相談時間、担当弁護士等)がございましたら、ご予約の際にお伝え下さい。
なお、弁護士が相手方から既に相談を受けている場合や、その他相談に応じることに支障がある場合には、相談をお断りする場合があります。
予約された日時に、当事務所へお越し下さい(電話やメールによる相談は行っておりません)。
弁護士が相談に応じます。
弁護士には守秘義務がありますので、秘密は固く守ります。
相談の結果、弁護士に依頼されるかどうかは、相談者の皆様の自由です。当事務所から、相談者の皆様の意に沿わない勧誘を行うことはありません。
離婚相談シート ダウンロード (PDF file)相談の結果、弁護士に依頼されることを希望される場合には、その旨ご連絡下さい。受任させていただく場合には、ご要望に応じ、見積書を作成いたします。その後、内容をご検討の上、ご依頼されるかどうかお決め下さい。
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