【離婚を頑なに拒絶する夫との間で離婚を成立させた例】
当事務所での解決事例の一部です。個人情報特定を避けるため、抽象化して紹介しています。
- 2019年07月24日
【離婚を頑なに拒絶する夫との間で離婚を成立させた例】
ご家族の状況など
生駒市に居住する30代のMさんは,結婚して,双子(いずれも女の子)を出産した後,離婚して,子どもと三人で生活していました。やがて,Mさんは,40代の夫と交際するようになり,4人での生活を始めました。夫も,再婚であり,前妻との間に子どもが二人いましたが,前妻が監護しています。Mさんは会社員で,夫はIT関係の仕事を自営でしています。
ご相談の経緯
Mさんは,Mさんの夫のことは,Mさんが大学生のころより知っており,知人として互いにつきあってきました。Mさんが離婚したとの噂を聞いたMさんの夫は,Mさんに声をかけてきて,交際がスタートしたのです。Mさんは,元夫の不貞が原因で離婚したばかりで,精神的に辛かったことから,Mさんの夫に悩みを打ち明けるようになり,短期間の交際の後に,婚姻届を出しました。
ところが,夫と結婚してみると,Mさんの思いと異なり,Mさんの夫はMさんを強く束縛するようになったのです。また,Mさんの夫は,Mさんの双子の子どもらとは養子縁組はしたものの,子どもらのことは二の次でした。例えば,クリスマスプレゼントも,Mさんのものは用意するけれど子どもらのものは用意しないとか,出張に行ったお土産もMさんの物は買うけど子どもらの物は買わない,といった感じです。また,夕食をMさんの夫が作る当番の日も,Mさんには食べたいものは聞くけれども,子どもらには聞かないし,子どもらが凡そ食べないようなものを作ったりします。
何よりMさんが嫌だったのは,Mさんの夫が,ことあるごとに,君は僕がいないとだめになる,と繰り返し,Mさんが自分の意見を言おうとすると,大きなため息をついて,君は何も分かっていない,と繰り返すことでした。このような会話は,些細なことなら良いのですが,家計の話一つにしても,例えば,Mさんが夫にもっと生活費を入れてほしい,というような話をした時でも,夫は同じセリフを繰り返すのです。
Mさんは,これでは家族としてやっていくことは無理だと考え,別居を開始しました。
ご相談の内容
Mさんは,当事務所に来られ,夫と離婚したいが,夫が応じてくれない,と相談されました。また,Mさんは,併せて子どもらの離縁もしたいとお話されました。Mさんとしては,離婚,離縁以外には何も求めないので,できるだけ早く,夫と離婚,離縁したいと希望されました。
当事務所の対応と解決
当事務所の弁護士はMさんからお話を伺い,Mさんから依頼を受けた後,直ちにMさんの夫に対し,内容証明郵便を送付し,併せて,離婚調停を申し立てました。
Mさんの夫は,離婚調停に出席しましたが,離婚はしない,と頑なに拒絶しました。
そこで,離婚調停が不成立となった後,当事務所の弁護士は,離婚,離縁訴訟を提起しました。訴訟でも,Mさんの夫は裁判所に毎回出廷し,離婚しない,と頑なに離婚を拒絶しました。裁判所の期日を2~3回重ねた後,本人尋問が実施され,無事,離婚・離縁判決が出されました。Mさんの夫は控訴することなく,離婚・離縁が確定しました。