【はっきりした離婚原因がないケースで離婚ができた例】
当事務所での解決事例の一部です。個人情報特定を避けるため、抽象化して紹介しています。
- 2020年03月15日
【はっきりした離婚原因がないケースで離婚ができた例】
ご家族の状況など
Aさんは,子育て中の専業主婦です。会社員の夫と幼稚園児と小学校低学年の子ども2人との4人暮らしをしていました。
ご相談の経緯
Aさんの夫は,浮気をしたわけではなく,Aさんに暴力をふるうわけでもありません。まだ幼い子どもたちの世話もしてくれます。しかし,Aさんと育った環境が違うためか,金銭感覚や双方の実家との関わり方など日常の細々したことで,夫との間での価値観の違いが,だんだん重く感じられ,一緒に生活をしていくことが精神的に負担になってきました。
何度か,思いとどまったものの,夫との生活を続けることができなくなったAさんは,子どもらを連れて実家に戻ることとしました。
夫には,妻から離婚を求められる理由が理解できず,離婚には反対です。
Aさんは,2人の間での話し合いでは,離婚は不可能と考え,弁護士に相談することとしました。
ご相談の内容
Aさんは,当事務所に来られ,夫と離婚したいが,夫が離婚に応じてくれない。子ども2人の親権を確保した上,夫と離婚することはできないかと相談をされました。
当事務所の対応と解決
Aさんのご意向を受け,明確な離婚原因がないため,協議での離婚の方針をとると,事態は離婚原因をめぐり紛糾し,離婚まで長期化が避けられないと判断されため,早急に離婚調停と婚姻費用分担調停を家庭裁判所に申し立てることとしました。
ただし,それと同時に,夫からの子どもと面会交流は確保するように勧めました。後に,親権者指定で,こちらが不利にならないようにするためです。
定期的な面会交流を続けていたことが効を奏したのか,夫も,冷静に,Aさんの離婚意思が固いことを納得してもらえたようです。別居中の婚姻費用も確保できた上,数回の調停期日を経て,Aさんは,夫と調停離婚をすることができました。Aさんは,子どもらの親権も確保でき,将来の養育費の取り決めも調停条項とすることができました。

弁護士法人松柏法律事務所

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